人の努力を横取りするな。だから何?
今回ピコ太郎さんのネタ「PPAP」が横取りされるという問題が生じ、世間的にトラブルになっていますが。
ぼくが疑問に思っているのは、皆さんは何に怒っているのだろう?と言う話。
たぶん、
- 結果には正当な報酬が支払われるべきだ!
- 人の結果の横取りなんて許せない!
- 他人の結果を「おれの~」とか馬鹿じゃないの!?
と言うところでしょうが、
そんなんだから皆「お金ない」って騒ぐんじゃないの!?
稼ぎたいと願うからこそ、手段を人は講じるわけで。
だからこそ今回の手段とて、立派なビジネスだと言い切れます!
今回はそんな商標トラブルのメリットデメリットを踏まえながら、その展開性を説明します!
今回のケースが正当なビジネスだと言い切れる理由
先に言っておくと、こういう買占めもビジネスです。
そもそも違法かどうかこそ法律で決めるわけであり、そこに反していない以上はどこまで行っても合法です。
それを良心や個人の意見でどうこう言うこと自体ナンセンスなわけで。
例えば、悪徳商法と言われ続けているネットワークビジネスが会社として今も続いているのは、法的には合法だから。
そうやって自身の印象や尊厳を捨てて金を生もうとする姿勢はそこと同じで、社会的に逮捕されず、世間からの見た目を気にしなければ、利益なんていくらでも生めちゃいます!
逆にそれくらい物事に専念しないと、永遠に「お金ないから」と言い続けるわけで。
世の中の90%以上がサラリーマン、ウーマンとして「しか」生きていけないのは、そういう「やっちゃいけないんだろうな」と言う、誰にも言われたことのない常識や概念にとらわれているから。
そんな人ほど批判大好きで、「人の利益横取りするな!人傷つけてるだろ!」なんて言いますけど、今回みたいに商標とっちゃえば、当面の300万とか400万が夢じゃないんですもの。
そうやって嫌われることばかり恐れて行動しない人たちが、お金について喋らないでください。
そもそも横取りを防止できた今回のケース
今回のケースとて、一般人に商標権を主張されたエイベックス側の失態でもあります。
たとえば、今回の騒動で有名になった上田育弘氏。
この人、ブームに乗っかった言葉の商標権を提出しまくってる実績のあるかたです。
などの言葉、聞いたことありますよね?
そのすべての商標権を獲得しようと上田氏は過去に動いてます。
そうやって商標権を横取りされまくった名前の共通点としては、
- テレビや動画で発表されてから認知度が高まった
- 人気やグッズがうなぎ上り
- テレビ番組で用語として多用された
これらのことを踏まえると、エイベックスをはじめとしたテレビ業界は「そろそろ来るかも」と予防線を張ることができたはずですし。
と言っても、その辺りはテレビ業界の限界。
- 個人の判断の早さに組織の流れは勝てない
- 個人と多数の意見ではまとまりが違う
- 専門家の知識に素人が勝てない
と言う3つの理由から、「ぱっぱと買い占めようと判断する個人の力と知識に、意見をまとめるまで待つ組織が勝てるわけない」と言えるわけ。
テレビ側が売れるかどうかでじたばたする間に、個人が「こいつ売れてるから商標先に取っちゃおう!」と簡単にできちゃうんです。
こういう商標横取りのメリットデメリット
持論の展開だけじゃ面白くないので、こういう商標横取りのメリットデメリットを公平に語っていきましょう。
例えば個人で商標を横取りしたとしても、その商標がどれだけの価値を生むかって、確認するの大事です!
1.短期的には儲け、長期的には宝の持ち腐れ
ブーム中に商標を買い取ると、短期的には利益を生みます。しかし、長期的には難しいです。
なんでって、ひとつのブームって一年したら皆さん飽きるでしょ?
商品は人気だから売れます。それが飽きられ始めた時点で、利益は当然減ります。
仮に今PPAPが売れてても、それこそ売れ始めたのが去年9月頃の話。
賞味、半年後の6月~9月程度には期待の新生が現れるので、そのあたりからPPAPのニーズが減ります。
おまけに商標権は継続的に莫大な支払いを続けて、初めて個人の持ち物となります。
もし売れなくったら、その時点で宝の持ち腐れです(^_^;)
2.商標を買い取っても、個人の買収は済んでない
PPAPと言うのは、あくまで個人の「ネタ」。
それをやる本人との契約、もしくは買収が済んでない以上、そのネタをやる人が居ませんし、別のネタを本人が始める可能性だってあります。
そのあたりは商標より個人を「買い取る」方がよかったんじゃないかってぼくはなります。
ピコ太郎さんだってシンガー。別の歌を歌って売れること自体、あの人の才能なら十分可能だとぼくは思います。
だって、PPAPで一度売れたというデカい実績を持ってるわけですし。
ならばこそ、今後につなげるためにもPPAPをピコ太郎さんがこだわって続ける保証もないわけです。
3.内容次第で売れる売れないがデカい
商標の横取りって、内容次第で売れる売れないで大きく差が出ます。
例えば今回のPPAPは音楽配信を行う前提で進んでいたので、その配信料、テレビ出演料、その他いろいろと利益を得られたかもしれません。
しかし、「STAP細胞あります」と言うのは当時を考えても商品化やテレビ出演するケースも少なく、一文字変えるだけで商標権は適応されません。
あとはブームにもよりますが、
- どれだけグッズとして売れるか
- どれだけの人が注目するか
- どれだけ人気が長続きするか
と言う商標のポテンシャルも大事な要素となってきます。
横取りしたすべてが莫大な利益を埋めるわけではなく、横取りしたせいで使われなくなる可能性もあります。
それをこみこみで考える必要があるので、時代の流れを読むセンスと、そのネタのポテンシャルをきちんと把握する能力が必要になってきます!
4.横取りできるものがそもそも限られる
これはメリットと言うよりデメリットがとにかく大きいです。
個人の力で商品を開発し、その商標権を製品の概要と一緒に提出すれば、ロングセラーになった時点で不労所得でウハウハですw
その製品こそ、書籍だったり消耗品だったり、その他ブランドものだったりと言うものです。しかし、そう言った商品こそ特定の社内で製造されるため、公開される以前に何らかの形でまず商標登録されてます。
そう考えると、
- まだ認知度が低い
- 商標登録するまでの保護性がない
- テレビなどで知る機会がある
と言う条件に当てはまるものしか横取りできません。
おまけにそういう横取りしたものに限って一発ネタやブームが短期的なものでしかありません。
今現在有名なジャニーズの歌などの商標を先に取得するのも手でしょうが、そんな歌とて歌われなくなった時点でおしまい。
結果、短期的な結果しか生めない名詞しか、横取りできないんです。
まとめ:横取りもビジネス。しかし短期的
たとえば、500万円あったとします。
そのお金だけで、日本で、一生を生きてくださいと言われて、あなたは出来ますか?
まぁ、言うまでもなく「無理」。
日本人が一生を生きるのに1億円必要と言われる時代に、その額だけで生き抜くのはまず無理。
そのお金で会社を運営するなら尚更です。
たとえば商標を管理するだけでも、登録費が掛かります。
その額もなかなかバカには出来ません。
だから、そうやって500万円を短期的に稼げるかもしれませんが、長期的にそれを資産として運用するのはかなり難しいです。
パチンコで大当たりを当てるような感覚なので、横取りしたところでお金のやりくりに困る自転車操業に陥る可能性が高いんですよね。
なので、結論として。
商標の横取りはビジネス性があります。しかし、個人で取得できる商標には限りがあるので、人生ウハウハになれるかと言ったらそこまで甘くありません(;´・ω・)
なので、仮にぼくがやるとしても、よっぽど見境なく金を必要としたときでしょうし、そこまでぼくの精神状態も荒れるとはまず無いでしょう!
皆さんもビジネスに参入するときは、こういうメリットとデメリットを客観的に把握できるようにしましょう!
ではでは!